自己破産とは

「自己破産」とは、借金で苦しむ人々を救済し、経済的再起の機会を与えるために設けられた国の制度です。裁判所に申し立てし、審尋・免責許可というステップを踏んで借金を免除してもらいます。ただし、借金の帳消しだけでは、借り入れ先に不利益すぎますので、持っているプラスの財産を売り、そのお金分だけ、裁判所を通して公平に返済していくのです。全財産を売ってしまっては、生活の再建すらできませんので、テレビや冷蔵庫といった生活必需品などは処分の対象外です。

「全財産を持っていかれるのでは?」という誤解から、自己破産には暗く悪いイメージがありますが、一般的に知られている不利益はありません。借金の返済で頭がいっぱいになり、仕事も手に付かず、家庭も壊れてしまっては、これからの人生に灯りが見えません。誤解から自己破産を恐れ、借金返済のために新たに借金をしても、雪だるま式に借金が増えるだけで、減ることはなく、その場しのぎに過ぎません。

国が用意した「自己破産」という手続をきちんと理解して、なるべく早く、借金を返済するだけの今の生活から抜け出すしましょう。

自己破産のメリット・デメリット

自己破産の最大のメリットは、借金が帳消しになることですが、そのほかにも以下のようなメリットがあります。自己破産にはデメリットもありますので、手続きを開始する前に十分に理解しておき、不明点があれば、面談の際に司法書士に質問しましょう。

メリット

  • 借金の取り立てが止まります
  • 借金が免除されます
  • テレビなど生活に必要な最低限の財産は処分されません

デメリット

  • 不動産や自動車など高額な財産が処分される
  • すべての債権者を公平に扱う必要がある(友人や両親からの借金も対象)
  • 職業や資格に一時的に制限が出ます(有名な例は警備員)
  • 個人信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に登録され、キャッシングやカードローン、クレジットカードでのショッピングなどが数年間できなくなります
  • 官報や破産者名簿に記載されます(破産者名簿は非公開、官報は政府が発行する新聞)

自己破産についてのよくあるご質問もご確認ください。

面談後の手続きの流れ - 自己破産

台東区・浅草の当事務所で司法書士との面談を終え、債務整理・自己破産の契約をされた後の手続きの流れは以下のとおりです。赤字の部分がみなさまにやっていただく部分です。
最初は
任意整理と同じように進み、やはり返済が困難で自己破産が最適という判断をした場合だけ自己破産の手続きに移行します。多くの方が自己破産手続きには移行せず任意整理で借金問題を解決していますので、まずは、専門家に相談しましょう。

@債務整理契約当日、司法書士が業者に「受任通知」を送付します

  • 業者からの取り立ては止まり、返済もいったんストップします。

A業者が開示した取引履歴の再計算をします

  • 業者によりますが、取引履歴が開示されるまで1〜3か月かかります。
  • この再計算が終わると、本来の借金の額や計算上の過払い金の額が判明します。

B債務整理や自己破産に必要な費用の分割払いをスタートします

  • 概算の費用は面談時にご説明します。原則、面談の翌月からの支払いスタートです。

C第1回目の進捗状況のご報告をします

  • 面談から約1か月後に、その時点までの進捗状況を報告します。この後の報告は不定期になります。

D再計算した結果をもとに、債務整理の方針や業者との交渉方針を相談します

  • 借金が残る場合は返済方法の相談です。一括か分割か、分割の場合はその期間や返済日などを相談します。
  • 過払い金が発生していた場合は取り戻す方法を相談します。費用対効果も再度ご説明いたします。

※任意整理手続きで問題ない場合は、そのまま、任意整理の手続きを進めます。
※自己破産手続きが最適という場合のみ、この後の手続きに進みます。

E過払い金があった場合は取り戻す交渉をします

  • 過払い金を取り戻した場合も、破産手続きにおいては、原則、ほかの債権者への返済原資となります。

F必要書類の収集し打ち合わせをします

  • 戸籍謄本や住民票、給与明細や源泉徴収票、通帳のコピーなどを多岐に渡ります。
  • 必要書類の収集と同時に、当事務所で、自己破産手続きの申立書作成に関して、打ち合わせを何回かします。

G自己破産手続きの申立書を作成します

  • 収集した書類や打ち合わせ結果をもとに司法書士が書類を作成しますが、みなさんの協力が重要です。

H地方裁判所に申し立てします(裁判所1回目)

  • 申立書や必要書類をお住まいの地域を管轄する地方裁判所に提出します。

I破産審尋(裁判所2回目)

  • 地方裁判所において、裁判官から財産の状況や破産の原因などについて質問され、時間は5分から10分程度です。
  • 裁判所は申立人が支払い不能かどうかを判断します。

J破産手続き開始決定

  • 申立書や破産審尋の内容によって、支払い不能の状態が認められた場合、破産手続き開始決定が出されます。
  • 債権者に返済する財産がなかったり、その他の事情がない場合は、同時に破産手続きが終了します。
  • 同時に破産手続きが開始されなかった場合は、管財人という財産を管理する人が就任し、以後の手続きも変わります。
  • この後、免責決定が確定するまでの間、一定の職業に就けないなどのデメリットがあります。

K免責審尋(裁判所3回目)

  • 再度、地方裁判所において、裁判官から免責不許可事由がないかの質問があり、時間は5分から10分程度です
  • 裁判所が借金をゼロにしてよいかどうか判断するために行うものです。

L免責許可決定

  • 免責不許可事由がなく、債権者からの意見なども考慮して、裁判官が免責を認めるかどうかを最終的に判断します。

M官報公告

  • 免責許可決定が出たことが官報に公告されます。

N免責の確定

  • 免責許可決定が出て一定期間経過後、免責が確定し、この時点で法律的に借金が免除されたことになり、ここまで半年以上かかることが多いようです。